これは私の生きる指針であり、子供たちへの希望でもある言葉です。
たとえば枯れ果てた砂漠の上で生きていかなければいけないとき、私は決して諦めずに井戸を掘り続ける人間でありたい。
そもそも、枯れ果てた砂漠で水なんて出るわけがない。でも、一刻も早く井戸を掘り当てないと、みんなが干上がって死んでしまう。そこにいる誰もが諦めていたとしても、私は一人でも井戸を掘り続けます。みんなに笑われようとも、決して諦めません。
そして、いつか奇跡のように水が湧き出たとき、そこにいるみんなが喜びの声をあげる。私はその声を、その嬉しそうな顔を見たいから、井戸を掘り続けるのです。決して、自分たちだけのためじゃない。
だから私は笑われても井戸を掘り続けたいし、子供たちにもそういう人間になってほしいと強く願います。決して諦めない、心の折れない人間になってほしいと。
このような言葉は、私たちの子供にバトンしていきたいと常々思っています。
それは、私もまた、母親からたくさんの言葉を受け継いでいるから――。
私が子供の頃、席替えで苦手な子の隣になったことがありました。それを母親に報告すると、母にひどく怒られたことを今でもよく覚えています。
「“苦手”とか“嫌い”というのは食べ物に使う言葉で、人に対して使う言葉じゃない」
母との何気ない会話の中でも、このようにいまだに覚えている言葉がたくさんあります。そして、それは間違いなく私の血となり骨となっているのです。
ですから皆さん。
お子さんたちにはたくさんの言葉をバトンしてあげてください。
引用文献『ビューティフルチャイルドの作り方 人生のGOLDを獲るために必要な39の金言』(早乙女悠里著 扶桑社)
※野島伸司脚本の壮絶なる子育てドラマ『GOLD』(フジテレビ系)の主人公、早乙女悠里の過激な“子育て論”が単行本化!