「答えを写す」は勉強じゃない!(清水章弘)

 せっかく1か月前から勉強をしていても、積み上がらないことがあるので気をつけてください。その「間違った勉強法」とは、「丸つけまで」を勉強だとするやり方

「そんなことする人いないでしょう。だって、答えを赤で書いて、間違い直しをしていますもん」

 そう反論する人もいるでしょうが、赤で答えを書いていても、直しにはなりません。たとえば数学で、長めの模範解答を、そのまま赤で写している人いますよね。でも、これではできるようになりません。

(中略)

 勉強とは、「できない」を「できる」にすることつまり、解けない問題が出てきてから、勉強が始まるのです。

 問題集を解いていて、丸つけに気持ちのピークを置く人がいますが、そういう人は「正解したら嬉しい」「間違っていたらやる気がなくなる」となってしまい、丸つけが終わったら、赤で答えを写して「ハイ、おしまい」としがちです。間違えたら「さあ、ここからが勉強の始まりだぞ!」と言い聞かせてください。

 間違い直しにもやり方があります。

 次のステップで取り組みましょう。

1. 解答・解説を読んで理解する

2. 自分一人で授業をしてみる

3. 解答・解説をかくしてもう一度解いてみる

 自力で解けそうになかったら、まずは解答・解説を読んでみましょう。ここまでは誰もがやっていることですよね。

 でも、ここからがポイント。読んで「わかった!」といって次の問題に進む人がいますが、それでは勉強が積み上がりません。先生になりきったつもりで、その問題を解説してみてくださいそうすれば、解答・解説を本当に理解できているかがわかります。わかった「つもり」を防ぐというわけです。

「なりきり先生」で「一人授業」をしても、これで終わりではありません。最後に仕上げとして、「間違い直しノート」に解き直しましょう答えを見ながら解いてはいけません。問題文だけを見て、自力で解くようにしましょう。そのとき、さきほどの「一人授業」を再現するつもりで解いてみると、頭が整理されますよ。

 間違い直しのコツがわかったでしょうか。意識づけとして、まずは「間違い直しノート」を作り「このノートを埋めることが勉強だ」くらいの気持ちで取り組んでください。

「なりきり先生」で解説をしてみよう

引用文献『[清水式]定期テストで結果を出す50の習慣』(清水章弘著 PHP研究所)

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