努力しても結果が出ないときはやり方を変える(和田秀樹)

 勉強しなければ結果が出ないのは当たり前だ。ただ、勉強しているのに、努力しているのに、思うように結果が出てこないこともある。

 こういうとき、「やっぱり頭が悪いからだ」「もともと素質がないからだ」と、安易な、そして“間違った”思い込みにとらわれないように注意しよう。

 努力しているのに結果が出ない。これにも必ず原因がある。

「頭のせい」にする前に、別の可能性を捜してみよう。

「努力の方向を間違えていないか」を疑ってみる。

 英語や数学の場合、それまでの学習内容がきちんと定着していないことが原因で、「今やっていること」が理解できないケースが非常に多い。いわゆる「基礎力不足」である。

 その場合はどうするか。

「つまずいた地点」にまで戻って、そこからやり直す。

 人によっては中学レベルの復習から始めなければならないこともあるだろう。遠まわりのように見えるが、「基礎力不足」が原因の場合は、これが問題解決の一番の近道になる。

 ほかのケースでも、まずは「やり方を間違えているのではないか」と疑ってみよう。

「なかなか覚えられない」「覚えてもすぐ忘れる」のは、記憶力が悪いせいではない。暗記のやり方に問題はないか。復習を軽視していないか。

 多くの受験生を見てきた経験で言うと、「復習不足」が原因で努力が結果に結びつかないケースが非常に多い

 指摘されてもやり方を変えなかった人は、やはり伸びていない。“復習重視”の勉強法に切り換えた人は伸びている。

「やり方を変えて成功した。人生観が変わった」。大げさではなく、それほどのインパクトがある成功体験だ。

2か月は“我慢期間”、やり方をコロコロ変えない

英語や数学は、やり方を変えてすぐに結果が出るとは限らない。最低2か月、参考書を1冊完璧に仕上げてから判断する。ちょっとやってみてダメだからと、やり方をコロコロ変えるのは失敗するケースが多いので注意!

引用文献『和田式 勉強のやる気をつくる本 やれない自分を変えるちょっとしたアイデア75』

(和田秀樹著 学研教育出版)

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